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ここでは、食事のマナーとして、テーブルマナーの基本を書きました。
食べる事・飲む事は人が生きて行く為に毎日繰り返される大切な行為です。
しかし、ただ食べるだけではなく、そのシーンを心地よく、より豊かに、
そして品格あるものにするために時間をかけて確立されたのがテーブルマナーです。
何故テーブルマナーが必要か
人が生きていく為に不可欠な行為ですが、動物と違って人間が食べる時には、様々な決まりごとがあります。
”調理されたもの””道具を使って””集団で食べる”のは人間だけに見られる行為だからでしょう。
人が集まって食事をするには、限りある植物を分かちあわなければなりません。
「食べ物が公平に行き渡り、食事を通じてコミュニケーションが図れ、食事の秩序が保たれること」がテーブルマナーの原点です。
これは、日本では有職が出来る平安時代以降、西洋ではカトリーヌ・ド・メディチがフランス宮廷に嫁いで
ナイフとフォークによる食文化を広めた16世紀以降に、マナーとして形作られました。
テーブルマナーの確立
西洋料理のテーブルマナーは、「社交」と「危機管理」の二つの側面から確立されました。
ヨーロッパのマナーの成り立ちは階級社会の維持と密接に関連していて、階級が一目でわかるように、
地位によって座る位置が決められる”席次のルール”が形成されました。
また、危機管理の面からは、武器を隠し持っていないことを示すために、両手をテーブルの上に置き、
大皿に盛られた食事をゲストの目の前でホストが取り分けて一同で食す、
ホストが試飲をしたワインを振舞う、というルールが出来たのです。
さらにそこに、食卓の雰囲気を壊さないよう言動やもてなしに対して感謝を表すなどの配慮が加えられてルールが作られています。
食文化の特徴
食事のマナーの地域による違いは、食事に使う道具と密接に関連しています。「手」を使って食べる地域、「箸」を使う地域、
「ナイフとフォーク、スプーン」を使って食べる地域では、テーブルマナーはそれぞれ違います。
いずれも、その地域の主食や調理法、宗教などの影響を受けて形成されたものです。
多くの人が現在でも手で食事をしているのは東南アジア、西アジア、南アジア、アフリカ、中近東などです。
ヒンドゥー教徒やイスラム教徒に多いのは、彼らにとって食べ物は神から与えられタ神聖なもので、
それを清浄な右手で食べることをよしとするからです。また、パサパサした長粒のインディカ種の米などを食べるには、
手が最も適しているからでしょう。
箸は日本、中国、韓国など東アジアでよく使われ、ジャポニカ種のような粘り気のあるご飯や、
油で揚げたい熱い料理の多い中国料理などを食べるのに適しています。
ただし、太さや長さ、素材などが多種類あり、家庭で個人用の箸を使用しているのは日本だけのようで、
大抵の国では種類は一定で、家族で共用しています。また、日本の箸先は細いのに対して、中国の箸はずんどうであるなど、
形状や作法は国によって異なります。
ナイフやフォークを使うのは、ヨーロッパ、オセアニア、南北アメリカ、ロシアなど、肉食が中心の国々です。
肉を切り裂き、突き刺すのに便利なために発達しました。とはいえ、フォークが広まったのは、16世紀半ば以降で、
それ以前は宮廷の食事であっても、、最初に主人が切り分ける時にナイフを使い、その後は各々が手で食べていました。
最近では食文化の地域性も薄れつつありますが、こうした歴史的な背景などを知ることでテーブルマナーに対する理解を深めましょう。
まとめ
人が生きて行く為に繰り返される行為である、「食べる事」「飲む事」は心地よく、より豊かに、
そして品格あるものにするために時間をかけて確立されたのがテーブルマナーです。
テーブルマナーの難しい点は、気候や風土、宗教や生活様式などの違いによって料理や食習慣が異なるため、
そのルールも一定ではないことです。このようにテーブルマナーは食文化によって異なるものですが、その背景には必ず理由があります。
古今東西、万国共通の基本は、同席者は勿論、食物を育んだ自然や料理を作ってくれた人、
サービスをしてくれる人々に感謝をし、料理を美味しく、楽しく頂くことです。細かいルールや作法にとらわれる以上に、
食事の場で、テーブルを囲む人達には配慮が出来ることがテーブルマナーの大切なポイントです。