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日本料理の基本知識
日本料理を大別すると、おもに「本膳料理」「懐石料理」「会席料理」の三種類があります。
どれも季節感を大切にし、旬の味覚や彩どり、香りを活かして美しく盛り付けられています。
①本膳料理
<本膳料理の構成例>
室町時代に形式が整い、日本の料理の基礎として最も伝統的で格式の高い料理です。
流派によって異なりますが、基本構成は"一汁三菜(飯、汁、向付け、煮物、焼き物)"で塗りの脚付き膳に
「一つの膳」から「五の膳」まで料理が並べられます。
膳は一度に出されますが、通常「与(四)の膳」の焼き物と「五の膳」のかまぼこなどはおみやげとして持ち帰り、箸はつけません。
本膳料理は、今では宮中の儀式や、地方の冠婚葬祭などで出されるだけになりましたが、
茶会の席では懐石料理に、酒席では会席料理へと変化しました。
②懐石料理
懐石料理は、茶会の席だ出される一汁三菜(いちじゅうさんさい)を基本とした料理で、
その後の濃茶を美味しくいただくために作られた比較的質素な料理です。
折敷(おしき)と呼ばれる黒塗りの脚のない膳に、飯、汁、向付けをのせて、煮物は椀に入って一人分ずつ出されますが、
焼き物は一つの器に全員の分が盛られ、順番に回して取ります。料理はお酒を飲みながらいただきます。
③会席料理
江戸時代に料理茶屋が始めたもてなし料理が起源とされ、一般に結婚披露宴や料亭、旅館などで出されるコース料理です。
料理が最初からすべて膳に並べられる場合と、先付けから順に一品ずつ各人の膳に運ばれら場合があります。
<会席料理の順番>
・先付け・・・料理の合間に楽しむ酒の肴、 前菜
・吸い物(煮物椀)・・・旬の魚介や野菜を用いた吸い物
・向付け(お造り)・・・三菜の一つで、しゅんあの、魚介の刺身
・八寸・・・海のものと山のものを盛った一品
・焼き物・・・三菜の一つで旬で魚介を焼いたもの
・強い肴・・・箸休めの酢の物や和え物
・煮物・・・三菜の一つで、関西では「炊き合わせ」と言う
ごはん、香の物、止め椀・・・汁を先に味わってからごはんをいただく
・果物(水菓子)・・・食事の最後に出る果物か甘いもの
④その他の料理
・精進料理(しょうじんりょうり)・・・仏前の供え物を用いて僧侶が作った料理から発展したもの。
殺生を嫌って肉や魚、卵など動物性の食材は使わずに野菜や穀物、海藻類など限られた材料で工夫を凝らして作られる。
・普茶料理(ふちゃりょうり)・・・隠元禅師が広めた中国ふうの精進料理。素材は季節の植物が多く、動物性の食材は使わない。
・卓袱料理(しっぽくりょうり)・・・江戸時代に長崎に滞留した中国人の影響を受けて生まれた和風の中国料理。肉類も使用する。
まとめ
和食として、寿司や天ぷら、そばなどを含め、和食は種類が豊富で、最近では外国人にも人気があります。
日本人として、自国の食文化に関心を持ち、日本料理の基本的な知識を知っておきたいものです。
次回には食事のいただき方を書きます。
美しい和食の頂き方のポイントは、箸使いにあると言って良いでしょう。