こんにちは。リリーです。
ご訪問有難うございます。
冠婚葬祭の「祭」のしきたりとして、一月の行事を書きます。
日本人として知っておくことも必要です。
ここでは、「正月」行事を書きました。
Contents
正月
「正月」は、中国から伝わった言葉です。
昔の人は、新しい年は歳神様が連れてくるものと信じていました。
したがって、一年の始まりであります「正月」は、歳神様を祀り、
五穀豊穣や家内安全を祈るものでした。
正月の中でも一月一日を「元日」、その日の朝を「元旦」」「歳旦」と呼びます。
歳神様の「歳」は時間の区切りであります「年」と年穀の豊捻を表し、農耕神とされています。
宮中では、平安時代から「元日節会」が開かれ、明治以降も形式を変えて祝われています。
また、江戸時代までは日暮れが新しい1日の始まりと考えていたため、
「除夜の鐘」は大晦日ではなく、元旦にかかる行事でした。
正月は日本人にとって重要な儀式だったので、おせち料理、鏡餅、雑煮など
多くの伝統的なしきたりが今も残っています。
しかし最近は、核家族化の影響などもあり、正月行事すらも簡略化の傾向にありますが、
季節感を大切にする日本特有のものとして後世に伝えていきたいものです。
①門松、しめ飾り
歳神様は松の木に宿ると考えられ、門松は新しい歳神様を迎えるために門に飾られらものです。
最近は略式のものが増えていますが、三本の竹を松で囲むのが正式で、
門や玄関に向かって左側に雄松、右側に雌松を飾ります(松葉が細く短い方が雌松)。
「しめ縄」は神社や神棚などに張り巡らせるもので、そこが神聖な場所であることを示しています。
このしめ縄に、うらじろ(シダの仲間)、ゆずり葉、だいだいなどをあしらって「しめ飾り」にします。
家に災いをもたらす悪霊や不浄を断つ願いを込めて、玄関の戸口の上に飾ります。
しめ飾りの略式のものに「輪飾り」があり、門にかけたり、
台所やトイレなど火や水を使う場所、勝手口などに飾ります。
②おせち料理
「節供(のちに節句)料理」とは、本来、季節の変わり目である節日(せちび)に、
神様にお供えする料理(供御)のことでした。
それが次第に、年中行事の中でも最も盛大に祝われる正月に振る舞われる料理だけを
「おせち」と呼ぶようになり、今日に受け継がれています。
現在のような形になったのは、江戸時代の後半と言われています。
料理の内容は地方によってさまざまですが、四段重ねのお重に、
品数が奇数になるように詰めるのが基本です。
一品一品は語呂を合わせた縁起物で作られ、次のような意味が込められています。
・黒豆
一年の邪気を祓い、「まめ(健康)に暮らす」「まめまめしく働く」と言う意味
・数の子
多くの卵を産むニシンにあやかって、子孫繁栄を願う
・田作り(ごまめ)
昔、田んぼの肥料どった小魚にちなんで、豊作を祈願する
・昆布巻
「よろこぶ」の語呂合わせ
・鯛
「めでたい」に通じる
・ごぼう
地下にしっかりと根を張ることから、「一家の土台がしっかりするように」と願う
・里芋
小芋が多い里芋にちなんで、「子宝に恵まれるように」との願いがある
・紅白なます
紅白のいろのめでたさと、大根には消化を助けるはたらきがある
・栗きんとん
きんとん(金団)とは「金が詰まった」という意味で、豊かな一年を願う
③鏡餅
鏡は神事(しんじ)に欠かせないもので、鏡に見たてた丸餅を「鏡餅」と言い、神様のより代と考えられています。
飾り付けの仕方は地方によって違いますが、一般的には、三方の上に奉書紙を敷き、
「四手(紙垂)」と呼ばれる神事につかう切り込みを入れた白い紙を垂らして、長命を願う「うらじろ」と、
後世にまで福を譲り家系が続いていくことを願って「ゆずり葉」の上にお餅を乗せ、その上に昆布、
そして「だいだい(家が代々栄えることを願う)」を飾ります。
地方によっては、縁起物の伊勢海老、熨斗鮑(のしあわび)、扇子などを飾るところもあります。
④雑煮
「雑煮」は本来、歳神様に供えた餅や供物を下げて一緒に煮たものを言い、
正月に限定された料理ではありませんでした。
地方によって餅の形や、入れる具、だしな種類まで千差万別ですが、どれが正統ということになりません。
その土地の特産品などが用いられていて、それぞれ特徴があります。
かんとうではきりもちを入れたすまし汁、関西では丸餅を入れたみそ仕立てが一般的ですが、
あんこ餅を入れてぜんざい風にする地域もあります。
⑤屠蘇
中国から伝来したらしい薬酒の一種で、不老長寿の妙薬とされています。
家族の無病息災を祈り、日本では、日本酒かみりんに「屠蘇散(とそさん)」と言う漢方薬を混ぜて作り、
元旦に飲みます。
新年の挨拶が済んだら、若い人から順にいただくのがしきたりで、
年長者が少年の未来にあやかって若々しくいられるようにと願いが込められています。
⑥初詣
年の初めに神社や寺院にお参りすることで、
元々は、大晦日の夜に一家の主が氏神様の杜に籠る「歳籠もり」がもとになっています。
やがて有名な神社に出かけたり、「恵方参り」(恵方とはその年の縁起がよいとされる方角で、
恵方にある神社へ詣でると福が授かるとされた)などがさかんに、行われるようになりました。
⑦書き初め(主に1月2日)
古くは宮中儀式でしたが、江戸時代以降に、習字が盛んになるにつれて広まりました。
若水(わかみず)(元旦に初めて汲んだ水)で墨をすり、恵方に向かっておめでたい詩歌を書くと言うものです。
⑧お年玉
元々は、歳神様に供えた餅を下げ、年少者に分け与えたことから始まり、これを「年玉」と言いました。
それが後にお金に代わりました。目上の者から目下の者に渡すのは「お年玉」ですが、目上の人に年始の挨拶として渡すのは「お年賀」です。
まとめ
「正月」は中国から伝わった言葉ですが、日本人にとって重要な儀式でしたので、
おせち料理、鏡餅、雑煮など多くの伝統的なしきたりが今も残っています。
「門松、しめ飾り」「おせち料理」「鏡餅」「雑煮」「屠蘇」「初詣」「書き初め」「お年玉、お年賀」
最近では、核家族化の影響などもあり、正月行事が簡略化の傾向にありますが、
季節感を大切に伝えて行きたいものです。
次に1月の「正月」の行事のつづきを書きます。
正月の行事は多いです!
良い年を迎えたいものですね。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。