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「婚」のしきたり プロトコール

「婚」のしきたりとして①婚約・結納

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こんにちは、リリーです。

当サイトへご訪問有難うございます。

「冠婚葬祭」の「婚」のしきたりとして、婚約・結納について書きました。



結婚の変

 

 

 

 

 

 

現在は一部の民族を除き、一夫一婦制が世界の常識になっていますが、婚姻の形態は時代によって異なっていました。

たとえば太古の時代は、強い男性が現れればそちらへ移るというように、婚姻関係は流動的だったのです。

当時は、婚姻というものが、”生きる術”であったからで、男性側からすれば、子孫繁栄のためにより多くの女性からすれば、より強い男性の庇護の下で、

衣食住を満たす必要があったからでしょう。

その後、キリスト教が一夫一婦制を唱え、この考え方がキリスト教の伝道とともに世界中に広がりました。

加えて、紛争が絶えないヨーロッパでは、紛争解決の手段として同盟国が結びつ気を強化したり、

敵国同士の不可侵条約の人質として政略結婚が盛んに行われ、貴族階級では婚姻に自由意志のない状態が長く続きました。

日本でも同じような状況で、婚姻は親が決め、上流階級でも庶民であっても、自由に結婚が出来るわけではありませんでした。

そこには、身分制度や階級意識、年長者の意見を尊重する儒教思想が影響しています。

本人の自由意識を尊重した婚姻が主流になるのは、西洋では、19世紀以降で、「人権」 の意識が芽生え、「市民」が力を持ち始めてからです。

また、日本では、第二次世界大戦後、「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立」と定めた日本国憲法が発布されてからなので、

つい最近の事と言っても過言ではないでしょう。



婚約とは

 

 

 

 

 

お見合い結婚でも恋愛結婚でも、二人が結婚に同意すれば、婚約が成立します。

婚約には特に法的な決まりはなく、結婚の意志を固めた当人同士による口約束だけで成立し、文章を交わす必要もありません。

ただし、特別な決まりがないからこそ、きちんと形式に則ることが大切であります。

婚約を成立させるための方法として、以下のようなものがあります。

・婚約記念品を交換する。

・婚約通知状を知人などに出す。

・婚約式・婚約披露パーティーなどを開く。

・「結納」を交わす(納める)。

婚約記念品としては、指輪やネクタイピンを交換するのが一般的です。ダイヤモンドや真珠、それぞれの誕生石をあしらったものが多いようです。

 



結納とは

婚約の意志確認として一般的に行われるのは「結納」です。

「日本書紀」には、履中天皇(りちゅうてんのう)が皇太子の時、妃に迎えようとする女性に「納采」を行ったという記述があり、

これが結納の起源と言われています。納采には「アトフルコト」とふり仮名がされており、結婚に際し女性に品物を送ったことが想像できます。

贈り物の基本は酒と肴で、両家が集まって共に飲食することで、婚姻関係が成立したようです。

「納采」が変化して「結納」が中心になるのは、妻となる女性の家へ男性が通う「通い婚」から、

現在のような「嫁入り婚」が広まった武家社会になってからです。

結納の品も男性から女性へ一方的に贈られるのではなく、両家が贈り合うようになりますが、

女性への贈り物が華やかで先に届けられるのは、「納采」の時代の名残りでしょう。

 

①結納の取り交わし方

 

一般には、結納の日に結婚の日取りを正式に決定すれば婚約が成立したとみなされます。

以前は仲人が両家を往復して結納の品を納めていましたが、最近では簡略化され、

どちらかの自宅なホテルなどに関係者が集まって会食をし、目録を交換するのが一般的なようです。

関東では結納を「交わす」というように往復型で、男女双方で同品目の結納品を用意し、

男性からは結納金(帯料)を、女性からはその半額(袴料はかまりょう)を同じ日に交換します。

関西では「納める」と言い、片道型の結納が昔からの習慣で、主に男性が結納品を贈り、女性が後日袴料を男性に納めるか、全く納めないこともあります。

②結納品のしきたり

 

 

 

 

 

双方で取り交す結納品は、品物、品数、並べ方にいたるまで、地方によってしきたりが違います。

男女双方でしきたりが違う時は、女性側が男性側に合わせることが多いようですが、

結納品を結婚式まで飾っておく女性側の事情も考慮しつつ、両家で相談して決めましょう。

結納品は、結婚式場や百貨店などで購入でき、値段も一万円程度から数十万までさまざまです。

両家で同じ価格帯のものにするか、女性側がワンランク落とすのが一般的です。

以下に、結納品として使われる代表的な縁起物の意味を簡単に解説します。

・目録

結納品の品目や数を記したものです。

・長熨斗ながのし

「熨斗」は本来、海産物の中でも貴重なあわびを叩いて長く伸ばしたもの。長寿の願いが込められています。

・金包きんぽう

結納金を包んだもので、男性からは「御帯料」、女性からは「御袴料」と書いて同日交換するのが一般的です。

・松魚節かつおぶし

「勝男武士」とも書き、男性の強さを象徴したものです。

・寿留女するめ

「幾久しい」という意味があり、女性を象徴しています。

・子生婦こんぶ

繁殖力の強い昆布にあやかり「子宝に恵まれる」という意味と、「よろこぶ」の語呂合わせです。

・友志良賀ともしらが

白い麻糸の束で、「ともに白髪になるまで仲睦まじく」という意味があります。

・末広すえひろ

純白の扇子で、「純白無垢」であることと、「末広がり」の形のめでたさを表します。

・家内喜多留かなぎだる

福が多いことを願った祝酒です。昔は酒樽だったが、今では「樽料」と書いた現金を包みます。

③結納品の目録と受書

 

 

 

 

 

 

結納品の受け渡しには、目録と受書を付けますが、セットで売られている結納品には、既に印刷されたものが入っていることが多いようです。

結納金の場合は、目録の1行目には「御帯料壱封」(女性は「御袴料壱封」)などと書き、

金額は目録には書き入れず、金包に記すようにします。品物の場合は、「真珠指輪壱個」「背広壱着」など品名を書きます。

最後に日付、氏名、相手の氏名を書き入れます。

受書には受け取った品、日付、氏名、相手の名前を書きます。最近では、事前に打ち合わせをして受書を記入しておき、

当日は中を改めずに渡すのが普通です。

結婚式場や百貨店などで結納品を購入した際には、代筆してくれることがありますので、依頼してもよいでしょう。

まとめ

婚姻の形態やしきたりは時代によって変化してきましたが、結婚が、人生のパートナーを得て、

新たな生活をスタートさせる重要な通過儀礼であることに変わりはありません。

結納は、二人が結婚の意思を固め、両人と両家が集う最初の儀式であり、

しきたりが簡略化されたとしても、その意義は重みのあるものです。

 

「婚」のしきたりとして通過儀礼の結納の取り交わし方を書きました。

 

参考にして頂ければと思います。

次回は「結婚式」のマナーを書きます。





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